海のフィールドワーク安全マニュアル(基本編)

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指導者としての適性

野外活動とは、「豊かな自然環境の中で、自然を利用し、自然に親しみ、自然を理解するために行われる積極的な活動」のことを表わしており、常に自然を背景とした環境の中において行われる活動の総称として用いられています。
この野外活動は、単に屋外で活動するといったとらえ方ではなく、その背景となる自然環境との深い係わりを認識し、自然や仲間との協調のもとに、自己に対する挑戦と克服を達成することも目的として実践される活動であるといえます。この野外活動を楽しむためには、自然の特性について十分に理解し、段階を経たトレーニングによって培った技術と体力のもとに、自然界の一員となって安全に実施することが最も大切なことです。そしてそれらを楽しませる指導者には、単に技術指導を行うのみならず、地球環境の保全や自己の成長にまで主体的な認識を抱かせるような総合的な指導力が必要となってきます。

(1)
その活動のスペシャリティーであること。
(2)
そのステイタスが、資格または経験によってオーソライズされていること。
(3)
コミュニケーション・リーダーとしての能力を備えていること。
(4)
自然についての知識と理解を有していること。
(5)
救助・救急またはサバイバル・テクニックに優れていること。
(6)
体力的・精神的にタフであること。
(7)
問題を発見し、解決しようとする姿勢を有していること。

また、指導者として指導目的を達成し、生徒達に達成感や満足感を与えて喜んでもらうことは、指導者としての責任であると同時に最大の喜びでもあります。そのためには、指導計画に基づいた展開とそれを裏付ける安全管理が重要な責任事項となります。特に野外活動の場合には、活動の背景および行為自体に、日常とは異なる多くの危険要因が存在することから、周到な安全管理が必要となります。

(1) 危険予知義務

予定(計画)された行動を具体的に直面した状況の中で遂行してゆくと、およそどのような展開が予想されるのか、指導者には予め見極める責任があります。

(2) 危険回避義務

前項における予知(予見)の結果、何らかの危険が予測された場合には、指導者はその行為自体を回避するか、その危険を回避する手段を施さねばなりません。

(3) 危険受認の法則

生徒(参加者)自身も、予定された行動に伴う危険性について理解し、起こりうる事態を主体的に認知せねばなりません。

(4) 具体的な指示と理解

前項を達成するためには、対象に応じた具体的な指示や説明のもとに参加者が理解することが必要であり、抽象的な指示や説明ではその責任を遂行したとは言えません。

(5) 万全な準備と体制

想定しうる全ての事態に対処できる体制を整えることが大切ですが、それでも事故は発生する場合がある。そうして発生した事故は不可抗力となり、法的責任は発生しません。しかしながら道義的責任まで免れることはできません。

(6) 保険管理

保険手続きが、単に経済的保証を補うためのものだけであってはならず、その手続きによって自覚を高める機会とする必要があります。

とくに(1)項と(2)項については、指導者としての種類や立場にかかわらず、ひとたび指導的立場に着くと同時に自動的に発生する義務とされ、この義務の遂行が認められない場合には過失が認定されることになります。


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